白血球の働きは、体外から入ってきた細菌、異物、体内に生じた不要物質などを、細胞の中に取り込んで分解したり、抗体をつくって退治したりしています。細菌感染などが起こると白血球の働きが必要になり、たちまちその数を増やして防御にあたります。
赤血球の働きは、肺から取り込んだ酸素を全身の組織細胞に運ぶことです。数が少なくなると、酸素を運搬する能力が低下するため、全身への酸素の供給が不足してしまいます。これが貧血です。
ヘモグロビンは赤血球に含まれる成分で、肺から取り込んだ酸素を全身へ配る働きをしています。血色素といわれ、血液の赤い色のもとになっています。ヘモグロビンは、ヘムという色素とグロビンというタンパク質から出来ていますが、ヘムの重要な構成成分が鉄です。
一定量の血液中に、どれくらいの割合で血球成分が含まれているかを調べるもので、貧血のひとつの指標となります。ヘマト(血液)とクリット(分離)からなる言葉で、血液を分離するという意味です。
巨核球(血球をつくる骨髄系幹細胞からつくられる)からできる、粘りけのある物質で、血液中にあって、止血に重要な働きをしています。血小板の数が少なくなったり、その機能が低下すると出血が止まりにくくなります。逆に多いと血液が固まりやすくなり、血栓が血管をふさぐ危険があります。
体内にある鉄の量は約4gあり、その2/3は赤血球中のヘモグロビンと結合しています。残り1/3は貯蔵鉄として臓器内に存在しています。そして血液中には、臓器から出てきた鉄がわずかに存在します。血液中の鉄が不足するとヘモグロビンの合成が低下し貧血になります。